ナビゲーター制度
学びを、役割と実践につなげる仕組み
JHAでは、学んだことを理解で終わらせず、実際の場の中で活かしていくことを大切にしています。そのためにあるのが、ナビゲーター制度です。
ナビゲーター制度は、人を上に立たせるための制度ではありません。また、特別な権威を与えるための制度でもありません。JHAにおけるナビゲーターとは、対話や実践の場を、安全に支える役割です。
ナビゲーターとは何か
ナビゲーターは、人を変える人ではありません。相手をコントロールするのでも、問題を解決してあげるのでもありません。ナビゲーターが担うのは、次のような役割です。
- 相手の主体性を奪わない
- 依存を生まない
- 場を壊さない
- 理解と対話が進む状態を支える
つまりナビゲーターとは、人に安全に関わることを実践できる人です。
なぜナビゲーター制度が必要なのか
JHAでは、学びを深めるだけでなく、実践の場で活かすことを重視しています。しかし、対話会や実践コミュニティのような場は、ただ人が集まれば成立するものではありません。そこには、次のようなことが起きる可能性があります。
- 感情の反応
- 距離の崩れ
- 依存や支配
- 助けようとしすぎる関わり
そのため、場を支える人には基盤となる理解と姿勢が必要です。ナビゲーター制度は、そうした場を安全に運営できる人を育てるための仕組みです。
ナビゲーターの役割
ナビゲーターの役割は、大きく分けて次の4つです。
-
場を支える
対話や実践の場が、安心して進むように支えます。
-
反応に巻き込まれない
自分自身が無意識の反応に飲み込まれず、落ち着いて関わります。
-
主体性を守る
相手の選択を奪わず、本人が自分で選べる状態を支えます。
-
理解と合意を促す
対立や混乱を深めるのではなく、理解と合意が生まれる方向へ場を整えます。
JHAにおけるナビゲーターの特徴
JHAのナビゲーターは、一般的な支援者像とは少し異なります。多くの支援の場では、次のようなことが重視されがちです。
- アドバイスする
- 導く
- 解決する
- 変化を起こす
しかしJHAのナビゲーターが重視するのは、それより前にある次の要素です。
- 観察
- 境界
- 主体的判断
- 関係構築
つまりJHAのナビゲーターは、「何かをしてあげる人」ではなく、安全な関わりの構造を支える人です。
ナビゲーター制度につながる学び
ナビゲーター制度は、いきなり参加できるものではありません。まずは、JHAの基盤プログラムを通して、次の要素を学ぶ必要があります。
- 観察
- 境界
- 主体的判断
- 関係構築
その基盤が整った上で、研究・実践の場の中で役割としてナビゲーターが位置づけられます。つまりナビゲーター制度は、講座とは別に存在するものではなく、学びの延長として実践に接続する制度です。
ナビゲーター制度が目指すもの
ナビゲーター制度が目指しているのは、単に「話を聞ける人」を増やすことではありません。私たちが目指しているのは、次のような関わり方です。
- 人の問題を背負いすぎない
- 感情に巻き込まれない
- 依存を生まない
- 関係を壊さない
- 理解と合意を支えられる
そうした関わり方を現実の場の中で実践できる人を育てることです。
どんな場で活かされるのか
ナビゲーターは、JHAのさまざまな実践の場で役割を持ちます。具体的な活動の場は次の通りです。
- 対話会
- 実践コミュニティ
- 研究会
- 研究プロジェクト
こうした場の中で、ナビゲーターは場の安全性を保ちながら、理解と実践が進むよう支えます。
ナビゲーター制度と認定制度の関係
JHAのナビゲーター制度は、一般社団法人 日本コミュニケーション心理セラピー協会による認定制度ともつながっています。ただし、ここでも重視するのは「上手いかどうか」ではありません。大切なのは、次のような要素です。
- 安全に関われるか
- 依存を生まないか
- 主体性を守れているか
- 場を壊していないか
つまりナビゲーター制度は、単なる肩書きではなく、安全な役割実践の土台として位置づけられています。
最後に
JHAにおけるナビゲーターとは、人を変える人ではありません。人に安全に関わり、対話と実践の場を支え、理解と合意を育てる人です。
ナビゲーター制度は、学びを役割に変え、その役割を現実の実践に結びつけるための仕組みです。